トラブルメーカーを雇ってしまったら?

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トラブルメーカーと呼ばれる人が職場にいると、いらぬトラブルが起こるので、その対応だけで疲弊してしまいます。すぐに誰かわかる場合と、誰がトラブルのキーパーソンかわからない場合があります。

今回は、すぐに誰かわかる例。飲食店勤務のKさんは仕事自体は問題なくできるのですが、何かと店長と二人きりになって、相談しては大泣きパフォーマンスを繰り返していました。

相談内容は、同僚の悪口。誰々がこんなひどいことをしたとか、私がこんなにやっているのに他の人はやってくれない、など。最後はお決まりの大泣きコース。パフォマンス型のトラブルメーカーです。部下から、こんな相談を受けたらどうしますか?店長はすっかり疲労困憊して私に相談に来ました。

さて、人の行動には必ずその裏に、その人なりの「理由」があります。その理由がわからない限り、解決方法がわかりません。その理由を知るために、Kさんの困りごとを一緒に解決しますよという体で、じっくりお話しを伺いました。私に対しても、同僚の悪口や愚痴が止まらないKさん。そして私に対しても泣き出して訴え始めました。

まずは、時間を気にせず、気が済むまで訴えを吐き出してもらいました。そして泣き止むのを待ち、感情が落ち着いたところで、淡々と、今聞いたばかりの話を整理します。

「誰々がこう言う状態なのですね?」など、聞いたことを一つ一つ確認します。

その確認の時にも、感情に訴えようとするKさんですが、その感情が収まるのを、その都度待って、話の全ての確認作業を終えました。一つ一つ、話を確認をしたことで、話の内容は全て伝わっているという満足感と信頼されたという感覚を得たようですが、感情の理解がないという不満が残っています。
 
そこで「全ての感情には必ず理由があります。私は、Kさんの感情を100パーセント大切にしたいのです。だからKさんの感情について一緒に見ていってもいいですか?」と同意を求めました。

本当は、この「感情を見ていく」ことが目的なのですが、ここに行き着くために、話を全て聞き、信頼関係を築くことに丁寧に取り組みます。

同意を得て、Kさんの怒りや悲しみなどの『マイナス感情』について、一つ一つ言語化し掘り下げていきました。もちろん、1回2回では無理なので、面談を重ねる中で。

時間をかけた対話の中で、Kさん自身の深い『欲求』が言語化でき、そのことにKさん自身が意識化できました。Kさん自身の肚にストンと落ちなければ意味がありませんから意識化が、その第1歩です。

Kさんの場合は『もっとちゃんと尊重されたい。そして自分を高く評価してほしい。』この欲求を満たしたいから、人を悪くしても自分を認めてほしかったのです。そのための手段はたくさんあるにもかかわらず、トラブルメーカーという手段を使う事にも、Kさんなりの理由があります。

行動や、マイナス感情の奥にある、本当の理由を、Kさんと共同作業で見つけていきます。その本当の理由は、子ども時代の親子関係にさかのぼることは非常に多い例です。子どもの頃に満たすべき、でも満たされなかった欲求を満たすために、一生懸命になってる。あるいは深い心の傷が作用している場合もあります。

その深い欲求に繋がれたら、それを満たす、自分も周りも気持ちがいい方法を二人で一緒に考えていきます。そもそも、その方法がわからないから、自分が唯一知っている方法をひたすら繰り返していただけなのですから。

例えば、人を悪く言って、大泣きすることで「認めてほしい!」と人に対して訴えていたKさんですが・・・。本当は自分が自分を認めていなかったのです。そこが無意識だったばかりに、一生懸命に「認めて認めて〜」と外に向かってパフォーマンスをしていたのでした。そういう無意識の領域を意識化することにともに取り組みました。

感情を100パーセント尊重した対話を通じて、自分自身と繋がることができたKさんは、同僚や上司とも、気持ちの良いコミュニケーションをとることができるようになりました。また、店長自身にも、今回の具体的な事例を通じて、次に似たようなことが起こった時に自身で解決をできるように学んでいただきました。

『どんな行動にも、必ずその人なりの理由がある。』『感情を大切にして、その感情の奥にある本当の欲求に繋がる。』この2点を知ることが解決の手がかりになるということを、少しでも多くの人に学んで欲しいなぁと、このような現場に入るたびに実感しています。

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